日立製作所は、ビッグデータの戦略的活用を支援するソリューション「vRAMcloud」を開発、3月28日から提供を開始すると発表した。同ソリューションの第1弾として、金融機関向けのプライベートクラウドソリューションを提供する。

vRAMcloudは、ストリームデータ処理や分散キャッシュ処理などのインメモリ処理技術を活用し、SNSなどの日々大量に発生するデータのリアルタイムな分析・処理を行う情報処理基盤を構築するもの。

「vRAMcloud」の仕組み

企業はvRAMcloudを利用することで、リアルな情報と過去の蓄積情報を瞬時に照合・分析して、いち早く顧客ニーズの変化をとらえ日々の業務オペレーションを実行することが可能となる。

同社は今回、大量データ分散処理を効率よく行うための基盤システムの構築に有効なフレームワークを開発した。同フレームワークには、大量分散データ処理のための設計技法やドキュメント群のほか、ストリームデータやファイルデータ、データベースといったデータの特性を維持したまま、各種データを統合的に管理できる共通接続インタフェースを含む。

1,000万人以上の大規模な顧客情報に対するあいまい検索や範囲検索など個人の特定が難しい複雑な検索に関する実証実験において、RDBで約10秒かかっていた検索時間を、vRAMcloudの活用により1秒以下に短縮したという。

vRAMcloudは「導入診断コンサルテーション」「導入コンサルテーション」「システムインテグレーション」「既存システムマイグレーション」という4つのサービスから構成され、それぞれ価格は個別見積りとなっている。