SAPジャパンは、中小企業向けに提供するEPRパッケージの最新版「SAP Business One 8.82」の提供を開始すると発表した。最新版では、マスターデータクリーンアップや包括契約、キャンペーン管理が新機能として追加され、データベース容量の圧縮のためのナビゲーション操作と取引先管理や販売促進のさらなる利便性を実現する。
今回の最新版で追加されたマスターデータクリーンアップは、ウィザード形式のクリーンアップ画面を使用して、不要になったアイテム、取引先、G/L勘定、プロジェクト、利益センタ、配賦規則などのマスタデータを消去する機能。消去実行前に、ビジネスロジックの整合性が保たれることがシステムにより確認されるため、人為的なミスを回避することができる機能。また、大容量のデータを使用するマスタを消去することで、ハードウェアの使用容量の圧縮を図ることができる。
また、取引先の長期販売契約もしくは購買契約を管理するための包括契約機能は、包括契約で定義された契約期間や特別価格は、販売・購買の受発注時に自動的に反映され、包括契約の達成率を随時確認することができる機能。
さらにマーケティングイベント情報の登録、更新および分析を行うことができるキャンペーン管理機能が追加され、これにより、実施状況およびレスポンス率の管理を行うことができ、またキャンペーンから生成された案件を直接、販売案件・リードとしてシステムに登録することもできる。
同社では、社内営業部門の販売体制を強化するとともに、同パッケージの販売パートナー各社との協業施策を拡充し、中小市場におけるビジネスをさらに拡大していく。具体的には、共同マーケティング活動を活性化し、各種イベントの展開や、Webによるプロモーションのさらなる充実、パートナー企業における本製品のデモセンターである「SAP Business Oneソリューションセンター」の設立推進などを積極的に実施していく予定となっている。
また、グローバルですでに提供開始されているSAP Business One OnDemandソリューションやSAP HANAで強化されたSAP Business One用のアナリティクスソリューションについて、今後、日本市場においても提供を予定している。