MM総研は3月22日、2016年度までのスマートフォンによる動画視聴サービスの市場規模予測を発表した。同調査はスマートフォン、携帯電話ユーザー2,500人に実施したスマートフォンの利用状況・今後の利用意向に関するWebアンケートと、MM総研の既存データを含めた分析による予測をまとめたもの。

同調査によると、2011年度のスマートフォンによる動画視聴者数は1,225万人で、このうち有料動画利用者数は21%の260万人で、2012年度以降の動画視聴者数は2012年度 2,216万人(前年度比181%)、2013年度 2,883万人(前年度比130%)、2014年度 3,295万人(前年度比114%)、2015年度 3,610万人(前年度比110%)、2016年度 3,836万人(前年度比106%)となり、2016年度までに現在の約3.1倍までユーザーは増加する見通し。

2012年度以降の有料動画利用者数は2012年度 504万人(前年度比194%)、2013年度 702万人(前年度比139%)、2014年度 860万人(前年度比123%)、2015年度 1,010万人(前年度比117%)、2016年度 1,151万人(前年度比114%)となる。

2012年度はスマートフォンの契約者数が2011年度の2,522万件から4,335万件と前年度比172%と大幅に増加するのに伴い、スマートフォンによる動画視聴者数も2011年度の1,225万人から2012年度の2,216 万人と倍近いペースで増加する見通しだという。

動画サービスを提供する事業者もスマートフォンに対応したサービスの展開を始めており、NTTぷららが提供している映像配信サービス「ひかりTV どこでも」が2011年8月より、「ひかりTVもばいる」が2011年12月にスタートしたほか、新規参入事業者として2012年4月にmmbiによる日本初のスマートフォン向け放送局「NOTTV」が開局するなど、2012年度はスマートフォン動画サービスが普及する年になることが見込まれる。

スマートフォンによる動画視聴者数の推移・予測(12年3月予測) 資料:MM総研

2011年度のスマートフォンによる動画視聴の市場規模は177億円となり、同市場規模はスマートフォンのみで決済した金額でなく、PCで購入した動画コンテンツをスマートフォンに転送して視聴する金額も含んでいる。

ジャンル別では、上から音楽(17.7%)、映画 洋画・海外(10.5%)、アニメ(10.2%)の順となり、フィーチャーフォンでも利用ユーザーの多い音楽系コンテンツがスマートフォンでも広く利用されている状況が明らかになった。

スマートフォンによる動画視聴市場(金額)の推移・予測(12年3月予測) 資料:MM総研