米セールスフォース・ドットコムは3月16日、企業のすべての従業員、すべての顧客にまでソーシャルエンタープライズの世界を広げる2つの新製品「Salesforce Rypple」および「Salesforce Site.com」を発表した。

Salesforce Ryppleは、2011年12月に買収したソーシャルパフォーマンスプラットホームベンダーのRyppleのサービスを同社のサービスとして統合したもの。従業員ソーシャルネットワークにすべての従業員を取り込み、個人およびチームと、ソーシャルな人材パフォーマンス管理を連携することができる。

Salesforce RyppleとSalesforceを統合させることで、Salesforceの環境から取引先や見込み客にメッセージを送ることなどが可能になるほか、Chatterの統合により、カスタムバッジを作成して、チーム・個人の成果を評価すること、管理者層は個人の重要な成果を把握することなどが、企業のソーシャルネットワークで実施できるようになる。

iPhoneとAndroid端末で表示した「Salesforce Rypple」

Salesforce Site.comでは、マーケターがWebサイトやポータル、ランディングページ、パブリックなソーシャルネットワークのすべてを通じて最適かつ最新のコンテンツを提供することで、すべての顧客に一貫したブランド体験を提供できるようになる。

ユーザーはSalesforce Site.comが提供する総合的なスタジオ/ビジュアルツールを活用できるだけでなく、一度コンテンツを作成すれば、自社が展開している様々なWebサイト、ランディングページ、またパブリック・ソーシャルネットワークへ数秒単位で公開できる。

「Salesforce Site.com」で作成されたHewlett-PackardのWebサイト

Salesforce Ryppleは、すでに一般提供が開始され、基本料金はユーザー当たり月額5ドル。Salesforce RyppleとSalesforceの統合は2012年4月に一般提供開始の予定で、Ryppleを有償利用中のユーザーは追加料金なしで利用可能。

Salesforce Site.comはすでに一般提供が開始され、料金はサイトおよびWebサイト開発者ユーザ当たりの設定となり、サイトの料金は月額1,500ドル。Salesforce Site.comは個別でも、または既存のSalesforce環境へのアドオンとしても購入可能。