PR TIMESはこのほど、クチコミサイトに対するやらせ業者の報道で注目を集めた「ステルスマーケティング」に対する人々の認識を探るべく実施した「ステルスマーケティングに関する意識調査」の結果を発表した。
同調査は、10代から50代の一般男女500名と広告関係者200名、匿名掲示板サイト「2ちゃんねる」に継続投稿するユーザー100名の計800名を対象に、インターネットを利用して、2月17日から27日まで実施されたもの。
商品・サービスの購入や飲食店等の利用を迷っていた時に、「インターネット上のクチコミ情報を見て買う(利用する)ことを決めたもしくはやめた経験がある一般男女」は65.2%で、うち男性は61.2%、女性は69.2%だった。
男女別にクチコミ利用の多いサイトを見ると、男性は「価格.com」(77.1%)が最も高く、「amazonのカスタマーレビュー」「楽天市場のレビュー」が49.0%で同率2位。一方、女性は「楽天市場のレビュー」(64.2%)が最も高く、「価格.com」(56.6%)、「amazonのカスタマーレビュー」(46.8%)と続く。「食べログ」(男26.8% 女38.2%)、「@コスメ」(男0.0% 女31.8%)、「Yahoo!知恵袋」(男15.7% 女26.6%)なども女性の利用率が高かった。
「食べログ」のクチコミにやらせ業者が関与していたという報道に対する認知度は81.8%で、どのような感想を持ったか聞いたところ、「予想外の出来事に非常に驚いた」という人は男性10.8%に対し女性14.6%、「何となく想定していたが、実際に存在していることに驚いた」という人は男性33.5%で女性40.3%、「想像通りのことが単に明るみに出ただけだと感じた」が男性42.9%で女性39.3%という結果となった。
食べログ報道の前後でインターネット上の口コミ情報に対する認識を比較してみたところ、「有意義な情報が多く、とても重宝している」は12.5%から4.2%へ、「多少の選別が必要になるものの、比較的使える情報がある」は62.8%から51.3%へ減少している。特に女性は報道前に83.0%がインターネット上の口コミ情報に対して好意的な認識をもっていた(「有意義な情報が多く、とても重宝している」13.1%と「多少の選別が必要になるものの、比較的使える情報がある」69.9%の合計)のに対し、報道後は56.3%までポイントが落ちている。
「ステマは今後どうなっていくべきか」について聞いたところ、最多意見は「元々ユーザーが情報選別すべきで、誰かが規制すべきでない」で38.5%。続いて「プロモーションに携わる企業や団体が一体となってガイドラインを示すべき」が23.0%、「政府が法規制を敷くべき」が15.5%、「このまま自然淘汰されるのを待つべき」(10.3%)、「インターネットユーザーがルール作りをすべき」が9.8%となった。