リコーは3月15日、法人向けクラウドサービスを開発・提供するプラットフォームを統合し、クラウドサービス共通ポータル「start.ricoh」として、2012年度から国内での提供を皮切りに順次グローバルで展開すると発表した。

同社は今後、同ポータルを通じて顧客が1つのIDで複数のサービスを利用できる環境(シングルサインオン)を整え、いつでもどこでも安心して業務処理やコミュニケーションが行える環境を提供することで、多様なニーズに応える。また、これまでサービス毎に管理をしていた利用状況などを一元管理することで、業務管理負荷の低減を同時に実現する。

提供するサービスは、「文書のプリントやスキャン、ストレージなどのドキュメントサービス」、「情報共有や遠隔地との映像によるコミュニケーションなどを実現するサービス」、「他社ベンダーやパートナー企業のクラウドサービス」。

第一弾のサービスとして、デジタル複合機(MFP)やプリンタと連携し、スマートフォンやタブレット端末からの印刷や、ネットワーク環境に依存しないロケーションフリー印刷をセキュアに実現するクラウドプリンティングサービスを2012年5月上旬に国内市場から提供開始し、順次、海外市場に展開していく。

クラウドサービス共通ポータル「start.ricoh」で提供するサービスの全体概要図

リコーでは今後、これらで培ったサービスを順次「start.ricoh」上で提供し、多様化する顧客のニーズに合わせたサービスメニューの拡充を行うことで、データを持ち歩かずに外出先で印刷や他拠点との会議、プレゼンテーションを行える環境を実現するほか、シングルサインオンによる認証で複数の自社・他社のクラウドサービスの利用およびこれらを組み合わせた高付加価値のソリューションを提供していく。