Integrated Device Technology(IDT)は、SiGeプロセス技術を利用した低ジッタの電圧制御型SAW(弾性表面波)発振器(VCSO)「M675S02シリーズ」を発表した。

同シリーズは、光ファイバ通信アプリケーションの厳格な要求を満たすように設計され、従来品に比べ高い周波数、かつ低いジッタの発振器を備えており、同社の「M675シリーズ」をはじめとする高性能タイミング・ポートフォリオを補足する製品となっている。VCSOのM675ファミリをベースに新たな高性能市場に向けて周波数範囲を広げた製品であり、高い周波数を達成するために標準CMOSプロセスではなくSiGeプロセスを採用した。

M675S02シリーズは、低ジッタ、低位相雑音のクロック生成のための単一周波数、単一出力のVCSOで、500MHzから1GHzまでの基本周波数をサポートする。前世代品よりも高い周波数を提供し、低いジッタや位相雑音は、全体的なビット誤り率(BER)の低減に貢献する。このため、通信や光ファイバ・ネットワーキング・システムにおいて、位相同期ループ(PLL)のアプリケーション、クロックとデータのリカバリ回路、およびその他のタイミング・アプリケーションに適している。

5mm×7.5mmの低温同時焼成セラミックス(LTCC)パッケージに収められ、小型、高密度の筐体向けアプリケーションに対応する。±120ppmの絶対周波数可変範囲(APR)、線形な同調、および600kHzの変調帯域を提供する。通信や光ファイバ・ネットワーキングのアプリケーションに止まらず、アナログ・デジタル変換器のための低ジッターのクロック基準としても使用できる。

なお、同シリーズ製品は、すでに特定の顧客向けにサンプル出荷を開始している。

電圧制御型SAW(弾性表面波)発振器(VCSO)「M675S02シリーズ」の製品イメージ