シマンテックは3月6日、43ヵ国6,275社を対象に実施した「2012年モバイル導入の現状調査 (2012 State of Mobility Survey)」の調査結果を発表した。それによると、企業の71%が自社開発のモバイルアプリケーションの導入を検討したことがあり、そのうち全体3分の1は自社開発のアプリを現在導入中または導入済みであることが判明した。

同調査では、70%の企業がモバイルデバイスによる従業員の生産性の向上を期待しているが、導入後は77%の企業で実際に生産性が向上したことがわかった。さらに、59%の企業が基幹業務アプリケーションの利用においてモバイルデバイスに頼っているなど、モバイル導入が主流になりつつある兆しが見られたという。

モバイルデバイス導入の課題については、48%の企業が「ある」と回答し、さらに3分の2が「コストと複雑さの軽減」が大きな業務目標の1つであると回答した。これより、同社は「企業におけるモバイル導入は小規模な試用や短期的に導入される段階から、全社的に配備される段階に移行している」と考えている。

また、41%の企業がモバイルデバイスを ITリスク上位3つの内の1つと見なしており、モバイルデバイスはIT部門が指摘する主要なリスクとなっている。シマンテックの調査によると、大規模企業でのモバイルに関連するセキュリティインシデントの年間の平均コストは「42万9,000ドル」、中小規模企業での年間の平均コストは「12万6,000ドル」だったという。