イーソルは3月6日、同社が開発と販売を行うT-Kernelベースソフトウェアプラットフォーム「eCROS」が、x86アーキテクチャをサポートすることを発表した。

FA・産業用機器や医療機器、ロボットなどのシステムは、多くの場合、汎用のシングルボードコンピュータ(SBC)が利用されており、その多くにx86プロセッサが用いられている。今回のx86サポート版eCROSの提供により、x86ボードコンピュータと組み合わせることで、ハードウェア、ソフトウェアともに開発環境をすぐに整えることが可能となり、アプリケーション開発へスムーズに取り掛かることが可能になると同社では説明している。

eCROSの中核であるリアルタイム組み込みOS「eT-Kernel」は、μITRONのリアルタイム性能とアーキテクチャを継承したもので、同社独自の拡張機能も搭載している。最上位プロファイルの 「eT-Kernel/POSIX」 は、POSIX仕様にも準拠したリアルタイムOSで、これによりμITRONやT-Kernelに加えて、Linuxの豊富なソフトウェア資産とエンジニアリソースを活用できるようになる。

なお、eCROSは、今回のx86アーキテクチャサポートのほか、すでにARM、SH、MIPS、Power Architectureの各CPUアーキテクチャをサポートしており、x86アーキテクチャサポート版eCROSのリリースは、2012年第2四半期が予定されている。