NECは、業務用に使われているパネルコンピュータの新たなラインナップとして、店舗での受発注・接客・広告表示、工場・倉庫などでの在庫管理、介護支援や遠隔医療などで利用できる、持ち運びに便利な10.1型(1,280×800ドット)のタブレット型を追加し、販売を開始した。価格は8万9,000万円(税別)からで、3月19日から出荷が開始される。
同社では、従来、パネルコンピュータは主に、顧客企業の専用機器に組み込んだり、据え置いたりして利用されていたが、昨今、持ち運びやすさといった利便性の向上や、高いセキュリティを確保しながらの共有利用などのニーズが高まり、これに対応したパネルコンピュータの新モデルを製品化したという。
新製品は、端末を複数人で安心して共有できるよう、NECの独自技術を搭載し、1台の端末で利用者ごとに異なる利用環境(使用できるアプリケーションやユーザごとにアクセスできるデータの制限等)を設定できるようになっている。また、NFCを端末のおもて面に搭載。NFCを複数利用者の識別インタフェースとしても利用できるほか、FeliCa対応の携帯電話を本端末にかざして、クーポン情報やポイント提供なども可能。
そのほか、本端末では、使用を許可するアプリケーションを予め定義しておくホワイトリスト方式を採用し、端末内の情報漏洩や不正利用を防止する。また、端末紛失時の対策として、利用者による安易なパスワード設定の防止(パスワードポリシー設定)や、設定回数以上のパスワード入力で内蔵データを消去(ローカルワイプ機能)できる。
通信機能としては、IEEE802.11a/b/g/n準拠の無線LANとBluetoothを搭載。タッチパネル は、マルチタッチ対応の静電容量式タッチパネルで、前面に1.3Mピクセル、背面に5Mピクセルのカメラを搭載する。他のインタフェースとしては、USB 2.0(microAB)、HDMI端子(microHDMI)がある。外形寸法/重量は、約275×182×17mm/約695g、OSはAndroid 2.3(アプリは搭載していない)。