コンパクトに使える「IBM System x3100 M4」

日本アイ・ビー・エム システム製品事業 ゼネラル・ビジネス 事業開発の中村隆夫氏

IBMのサーバ製品はコンパクトなものから大規模なものまで存在するが、その中で最もコンパクトかつ手軽に利用できるのが「IBM System x3100 M4」だ。

「『350mlのドリンク缶を縦に3本積み上げた高さとサーバの高さが同じ』というと、コンパクトさをおわかりいただけることでしょう。OSなしの最小構成価格は6万9,300円から用意しています」と語るのは、日本アイ・ビー・エム システム製品事業 ゼネラル・ビジネス 事業開発の中村隆夫氏だ。

IBMのサーバというと、大型で高価格な製品を想像する人が多いかもしれないが、実際には安価に購入できる中堅・中小企業向け製品の展開にも積極的だ。OSも、手持ちのOSを使いたいという声にこたえる「OSなしモデル」から、Windows Server 2008 R2導入済モデルまで多彩に展開。現在、話題の「Windows Small Business Server 2011 Essentials」も搭載可能である。

本体サイズは幅180×高さ360×奥行き480mm。また、このサイズでテープドライブも搭載可能である。サーバ設置のために広いスペースを用意できない企業でも無理なく利用できるサイズと言えるだろう。

左から「IBM x3100 M4 Express」、「IBM x3200 M3」。比べてみると、IBM x3100 M4 Expressのコンパクトさをおわかりいただけるだろう

「IBMでは、世界で生産している製品の部品を共通化して効率的に組み合わせることによって、コストパフォーマンスのよい製品を生み出しています。IBM System x3100 M4もそうした製品の1つです。コモディティ化によって、IBMの高い技術を安価に提供しています」と中村氏は語る。

「PFA機能」や「診断LED」など安心の機能が満載

「IBM System x3100 M4」の特徴は、ただ小さいことにあるわけではない。小さくて安価ながら、上位機種から引き継がれた保守・管理用の仕組みが用意されていることが最大の強みである。

ケースフロントには、内部の異常を知らせるランプが配置されている。これは障害が実際に発生する前に察知し、通知する「PFA(障害予知)機能」のランプだ。メモリ、CPU、HDD、電源関係、ファンといったサーバの主要機能部分に障害が出そうな場合、実際に障害が発生する24時間から48時間前にランプで通知してくれる。つまり、業務中に突然サーバが止まるといった事態を未然に防いでくれるわけだ。

さらに、ケースを開けると各所にLEDランプが配置されている。実際に故障が発生すると、このランプが点灯する。メモリの故障なのか、CPUの故障なのかが一目でわかる「診断LED」だ。内部パーツの1つ1つに対応したランプがあるため、単純にメモリが故障したというだけでなく、どのメモリに問題があるのかまではっきりとわかる。

「IBM x3100 M4 Express」の内部。オレンジ色の円で囲んだ部分に診断LEDが配置されている

「中小企業では、サーバに関する専門技術を持った人がいない場合が多くあります。そうした企業でも、IBMのサーバならば管理ツールなどを必要とせず、障害予知や故障箇所特定を目で確認できますから、障害も迅速に確認できます」と中村氏。

さらに、24時間365日のオンサイト保守が1年間受けられるため、障害発生時にも本体を送り返すような手間はかからず、IBMの技術者の訪問を待てばよい。「PFA機能」で障害が早期発見された時点でオンサイト保守を依頼すれば、限りなくダウンタイムは短くなるという仕組みだ。しかも「診断LED」で問題の部位特定ができているから、修復作業にもムダが発生しない。

また「IBMエレクトロニック・サービス・エージェント」をインストールし、24時間365日のシステム自動監視を行うこともできる。これにより、障害発生時に自動通知を行い、ユーザー自身が動くことなく技術者の手配まで行われるようになるのだ。

ラック・ブレードサーバは大幅な価格改定を実施

「IBMのサーバには、高性能なモデルからエントリーモデルまで、スムーズな管理・運用を実現するサポート機能が盛り込まれています。企業規模にかかわらず、ぜひ利用していただきたいですね」と中村氏は語る。

コンパクトな「IBM System x3100 M4」では物足りないというユーザーには、「IBM System x」シリーズのその他ラインアップにて対応可能である。より高性能なプロセッサや大容量のメモリ、大量HDDとRAID構成などを求めている企業にも、多彩なラインアップで対応する。

「基幹業務アプリケーションなどを動かせるよう、大容量のメモリとHDDを搭載できるサーバ群です。サイズも1Uラック、2Uラックのほかにブレードサーバもありますから、企業の環境に合わせて製品を選択いただけます。高い信頼性と性能を兼ね備えたサーバですが、2月に価格改定を行い、価格面での魅力も増しました」と中村氏。

「IBM System x3550 M3」に「IBM System x3650 M3」、「IBM System x3620 M3」、「IBM System x3630 M3」、「BladeCenter HS12」といった幅広いスペックのモデルが、最大23%安価になる価格改定が実施された現在、これまでコストの問題で導入をためらっていた企業にとって、絶好の機会と言える。

もちろん、先に紹介した予知機能や診断機能、手篤いサポートなどはブレードサーバやラックサーバにも共通している。中小企業から大企業まで、多くの企業のニーズに応える製品をIBMは送り出しているのだ。