シャープは、付属のペンで手書き入力ができる10.1型ワイド液晶搭載(1,024×600ドット)のタブレット型学習端末「JL-T100」を3月下旬より発売すると発表した。価格はオープンだが、同社では4万円を切る価格で提供したいとしている。なお、提供は受注生産となる。

タブレット型学習端末「JL-T100」

総務省では、学校教育において、ICTを使った「協働教育」等の推進を図るため、「フューチャースクール」を提唱しているが、「JL-T100」も学校や塾における授業での利用を想定している。

外光の映り込みを抑えるノングレア液晶を採用し、蛍光灯の反射を抑え、文字や図形が見やすくしているほか、付属のペンで文字入力ができる。タッチパネルは、抵抗膜方式を採用。ペンを持った手が画面上に触れても反応しにくい「お手付き防止」機能も搭載する(マルチタッチは非対応)。

「JL-T100」の画面

同社では、紙に書くように手書きができることを目指したという。

開発に際し、シャープが重視した機能

液晶の特徴

さらに、デジタル教材や学習動画などのコンテンツを一覧表示するソフトを採用し、ペンでデジタル教材に書き込んだ内容を保存できる。また、単語や文章をマーカーし、その部分だけを不透明にして暗記学習をしたり、学習動画の再生速度を4段階に調整できるので、リスニング学習も可能。

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オリジナルソフト「教科書・ノート」を搭載

単語や文章をマーカーし、その部分だけを不透明にして暗記学習に利用できる

そのほか、同社の電子黒板型タッチディスプレイ「BIG PAD」と連携することで、「BIG PAD」の画面を利用全員の端末に一斉配信したり、逆に、各端末の画面をBIG PADに表示することもできる。

「BIG PAD」の内容を各端末に配信可能

各端末の内容を「BIG PAD」で一覧表示できる

シャープ 通信システム事業本部 パーソナルソリューション事業部 ソリューション企画部 部長 田中淳司氏

外形寸法は約W278×D180×H14mm、重量は約650g(内蔵バッテリ含む)。OSは、Android 2.3。内蔵メモリは、ROM 4GB/RAM 512MB、通信方式は無線LAN(IEEE802.11b/g/n)、 Bluetoothに対応する。メモリーカードは、microSDHCが利用でき、USBやMicroUSBのポートも備える。バッテリの駆動時間は、静止画表示時約7.5時間、動画再生時約6.5時間となっている。

同社ではこれまで、「BIG PAD」のほか、学校教育支援システム「スタディシリーズ」や小･中学校向けASP学習支援サービスなども提供しており、シャープ 通信システム事業本部 パーソナルソリューション事業部 ソリューション企画部 部長 田中淳司氏は、「これらと連携しながら教育市場を拡大していきたい」と述べた。

シャープの教育市場への取り組み