富士通は2月27日、ビッグデータの並列分散処理を行うオープンソースソフトウェア「Apache Hadoop」に独自の分散ファイルシステムを装備することで、信頼性と処理性能を向上させ短時間でのシステム導入を可能にしたソフトウェア「Interstage Big Data Parallel Processing Server V1.0」を販売開始すると発表した。価格はプロセッサライセンスで60万円より、2012年4月末から出荷予定となっている。
独自の分散ファイルシステムにより、ストレージシステムと組み合わせてデータの信頼性を高めるとともに、同社のクラスタ技術を用いたマスターサーバの二重化運用でHadoopの単一障害点を解消し、高い信頼性を実現する。Hadoopでデータ処理を行う際、ストレージに格納したデータに直接アクセスして処理する。使用するデータをHDFSに転送してから処理する標準の方式に対し、データ転送が不要になるため、処理時間を短縮できる。
データを格納するファイルシステムとのインタフェースは、HDFS互換インタフェースに加え、Linux標準インタフェースをサポートしているため、バックアップや印刷などの既存ツールをそのまま活用できる。
同製品は、富士通のスマートソフトウェアテクノロジーに基づく「スマートセットアップ」により、短時間で簡単に導入できるのも特徴。あらかじめ作られたシステムイメージを複数サーバへ一括して自動配備し設定できるため、システム導入やサーバ増設を短時間で行える。
製品のサポートに加え、製品導入を支援する「初期導入サービス」では、顧客の運用形態に合わせた構成設計とインストールを実施するほか、Hadoopを導入する顧客の支援・サポートサービスも提供する。