NTTデータ、NTTドコモ、カシオ計算機の3社は、集金・預かり業務等、信用金庫の渉外業務に特化したFOMAモジュール内蔵の「渉外業務用スマートフォン」の提供を開始した。城北信用金庫が全店に導入し、渉外端末として本格稼働を開始しているという。価格は個別見積もり。

「渉外業務用スマートフォン」

信用金庫では従来、集金・預かり業務のアプリケーションを搭載した専用のハンディターミナルを渉外支援端末として活用してきたが、別に、連絡用の携帯電話を所持していた。そこで、NTTデータ、NTTドコモ、カシオ計算機は共同で、業務用スマートフォンを活用した次世代渉外支援端末の検討をすすめ、今回、ハンディターミナルと携帯電話の役割を統合した信用金庫向け業務用スマートフォンの提供を開始した。

通帳MS(磁気ストライプ)リーダーを国内初搭載し、FOMAネットワークによるパケット通信でリアルタイムでのオンライン情報の参照(口座残高、取引履歴等)が可能なほか、本部集中型の印鑑サーバと連携しリアルタイムでの口座印影照会も実現する。

システム概要

セキュリティ対策として、ドコモが提供する「スマートフォン遠隔制御サービス」を活用し、盗難・紛失時の遠隔ロックや端末内データの遠隔削除等にも対応している。

NTTデータはシステム構築、NTTドコモはFOMAネットワークおよび「スマートフォン遠隔制御サービス」の提供、カシオ計算機は信用金庫向け業務用スマートフォンの開発を担当した。

今後、NTTデータは、今回提供する集金・預かり業務を中心とする端末機能に加え、スマートフォン機能を活用し、融資案件情報やCRM情報を顧客提案に活用する営業支援システムとの連携機能や、各種WEBサイトとの連携機能の拡張等、渉外業務における利便性向上、ビジネス拡大を支援する機能強化を行い、NTTドコモは、法人向けに、安全に利用可能なサービスの充実に向け取り組む。また、カシオ計算機は、業務用スマートフォンをはじめとする多彩な業務支援端末をさらに進化させ、幅広い業種や業態に対応したモバイルソリューションの拡充に取り組むという。