三菱電機は2月8日、使用済みルームエアコンのレアアース磁石(ネオジム磁石)を回収する自動解体装置を開発し、2012年4月より子会社のグリーンサイクルシステムズで同装置の稼働を開始し、事業化すると発表した。

同社の事業化の特徴は、「使用済みルームエアコンのレアアース磁石を回収する自動解体装置を開発」と「磁石メーカーと共同で国内循環体制を構築」。

同社は、ルームエアコン用圧縮機のローター(回転子)に含まれるレアアース磁石を単体分離できる状態まで自動解体する装置を開発し、GCSに設置、省スペース・省力化を実現した自動解体装置により、既設の圧縮機分解ラインに連動してレアアース磁石を回収する。

三菱電機が開発したレアアースの自動解体装置とそのプロセス

レアアースのリサイクルは、ハイパーサイクルシステムズで使用済みルームエアコンから回収した圧縮機をGCSに供給・解体して、レアアース磁石を回収し、回収したレアアース磁石を国内でリサイクルを行う磁石メーカーに供給するといった体制で行われる。磁石の確実なリサイクルを担保するため、自社ルームエアコンでの再利用も視野に入れながら磁石メーカーと共同で物流体制を構築する。

三菱電機のレアアース磁石回収事業の概要