富士通セミコンダクター(FSL)は1月31日、同社が展開するARM Cortex-M3搭載マイコン「FM3ファミリ」の第4弾として、合計210製品を、同日より順次サンプル出荷していくことを発表した。

FM3ファミリは同社がこれまで展開してきたFRマイコンで培ってきた周辺機能とARMコアを融合した32ビットRISCマイコンで、今回新たにハイパフォーマンスグループ「MB9BF510R/410/310/110シリーズ」および「MB9BF516RPMC」など64製品、ベーシックグループ「MB9AF310K/110シリーズ」および「MB9AF312KPMC」など12製品、ローパワーグループ「MB9AFB40N/A40/340/140シリーズ」および「MB9AFB44NPMC」など108製品、ウルトラローリークグループ「MB9AFA30N/130シリーズ」および「MB9AFA32NPMC」など26製品の4グループ(合計210製品)がラインアップに追加され、同ファミリは既存製品と合わせ合計370製品が展開されることとなる。

ハイパフォーマンスグループは、高速処理と多機能を要求される市場に向けた144MHz動作のCPUと各種周辺機能、最大3モーターを制御できるインバータ制御機能、USB2.0、CANなどを搭載したフラッグシップモデルで、今回、リアルタイムクロックを追加し、フラッシュメモリが544KBから160KBの製品バリエーションと120ピンから100ピンパッケージまでの製品がラインアップされた。

また、ベーシックグループは、各種の周辺機能はFRマイコンより継承しつつ、性能とコストのバランスを意識したエントリーモデルで、1モータ用インバータ制御機能やUSB2.0、リアルタイムクロックを搭載し、フラッシュメモリ160KBから96KBのバリエーションと48ピンパッケージの製品群となっている。

ローパワーグループは、今回新たに追加された製品群で、バッテリを用いる携帯機器や液晶表示を使用するAV/家電機器、ヘルスケアなど低消費電力が求められる民生機器向け低電圧動作マイコンシリーズとなっている。フラッシュメモリ288KBから96KBのバリエーションと100ピンから64ピンのパッケージラインアップが用意されており、周辺機能には、USB、リアルタイムクロック、LCDコントローラ、HDMI-CECなどが搭載されている。

そしてウルトラローリークグループは、ハイパフォーマンスやベーシックグループの高性能周辺機能を継承しつつ、待機時の低消費電力化・低コスト化を実現することで、間欠動作の多い用途に特化したセンシングモデル。LCDコントローラとリアルタイムクロックが追加されており、フラッシュメモリ160KBから96KBのバリエーションと100ピンから64ピンまでのパッケージラインアップが用意されている。

なお、サンプル出荷時期はハイパフォーマンスとベーシックグループが1月31日より、ローパワーグループが2月から、ウルトラローリークグループが3月からをそれぞれ予定しており、同社では今後も、製品を順次増強し、2012年度末までには500製品以上の展開を図る予定としている。

FM3のロードマップ