アルティマは、光、熱、振動などの複数の環境発電素子向けに、独自に企画・開発した「環境発電 汎用評価ボード」を発表した。同製品は、それぞれが特徴的な環境発電に対して、汎用的かつ手軽に評価・検証できる環境を提供し、環境発電を活用した製品の開発を加速するための汎用評価プラットフォームとなっている。また、環境発電を活用した製品の評価・開発が可能な「環境発電 汎用評価キット」も2月中旬より販売を開始する予定。
同汎用評価ボードは、環境発電素子から取り出した微弱で不安定な電力を有効活用するための電源システム評価用ボードとなっている。Linear Technologyの各種環境発電向け電源管理ICを搭載し、光・太陽、熱(温度差)、振動といった様々な特徴を有する複数の発電素子の性能や特性を比較・評価できる。また、蓄電機能を備えたInfinite Power Solutions(IPS)の薄膜全固体二次電池を搭載しているため、周辺環境によって不安定となる環境発電システムの電源を安定化できる。
環境発電 汎用評価キットは、環境発電 汎用評価ボードからの電源供給でアプリケーションの評価・開発が可能となっており、ARM Cortex-M3マイコン「EFM32」を搭載したEnergyMicro製「EFM32マイコン・スタータキット」と、低消費電力Wi-Fiチップを搭載したGainSpan製「Serial to Wi-Fi スタータキット」を同梱している。これにより、環境発電を活用した低消費電力のアプリケーション開発を加速できるという。
なお、アルティマが取扱う環境発電製品である、Konarka製「有機薄膜太陽電池」(光)、するPerpetua Power Source Technologies製「熱電変換モジュール」(熱)、Mide Technology製「ピエゾ振動発電素子」(振動)も、別途提供可能となっている。
同キットの販売開始は2012年2月中旬頃で、出荷開始は同年3月中旬日頃を予定している。販売価格は146,000円となっている。
環境発電 汎用評価ボードは、ワイヤレス・センサネットワーク製品の開発、環境発電素子の開発ともに使用できる開発・評価環境となっている。今後、アルティマでは、ビルディングオートメーション、FA(ファクトリオートメーション)、農業、医療(ヘルスケア)、セキュリティなどの市場に対して、ワイヤレス・センサネットワーク製品を開発する顧客に対して、バッテリーレス、コンセント不要、保守不要の製品化をサポートしていく。