米Texas Instruments(TI)は、スマート・グリッドおよびワイヤレス・センサなどの各種アプリケーション向けの2.4GHz ISMバンド向け1チップ・ソリューションSoCとして、ZigBee SE 2.0対応SoC 「CC2538」を発表した。
同製品は、IEEE 802.15.4(2.4GHz)準拠のトランシーバ、「ARM Cortex-M3」プロセッサ、Smart Energy(SE) 2.0専用のハードウェア・セキュリティ・アクセラレータの他に、ZigBee IPスタックおよびSE 2.0プロファイルを実行するために十分なフラッシュおよびRAMを統合している。マイクロプロセッサ(MPU)やマイコン(MCU)の追加が不要で、電気、ガスおよび水道などの公共料金用スマート・メーターおよび、家庭内で使用する各種ディスプレイをはじめとした、SE 2.0標準規格準拠のスマート・グリッドやワイヤレス・センサネットワークを必要とする各種アプリケーション開発を簡素化し、高いコスト効率を実現することが可能だ。
また、SE 1.1標準規格の全機能を提供する同社の「Z-Stack ZigBee」プロトコル・スタックをサポート。今回のSE 2.0プロファイルはTIの複数の物理層との間でインタフェースを実現するよう設計されていることから、同社のZigBeeトランシーバ「CC253x」およびWiLink 6.0ソリューション「WL127x」をはじめとしたZigBee、Wi-Fiまたは電力線搬送ネットワークなど、複数の通信方式に渡って動作するSE 2.0対応製品の開発を実現することが可能。これにより、SE 2.0市場の拡大に伴うZigBeeまたはWi-Fi経由の既存および新規のインフラストラクチャとの接続や、Wi-Fiをブリッジとして使ったZigBeeとインターネットの接続などが可能になる。
なおCC2538開発プラットフォームは、すでに一部の顧客向けに先行サンプルを出荷中。販売特約店からの量産出荷および販売は2012年第4四半期を予定している。