サイレックス・テクノロジーは1月25日、有線/無線LANを利用して、複数のディスプレイやスピーカに対して同時に映像と音声をリアルタイムに配信することが可能な「Multicast Video Distribution System(MVDS)」の第5世代製品「MVDS X-5T(送信機)/MVDS X-5R(受信機)」を1月27日より発売することを発表した。
同製品はさまざまな環境で使用されているディスプレイに、有線・無線ネットワークを介して映像と音声をリアルタイム配信することが可能なシステムで、X-5シリーズでは1920×1080(フルHD)の動画を、IEEE802.11a/b/g/nの無線LANネットワークを活用してマルチキャストで配信することが可能。また、今回より受信機側にコンテンツ再生機能(ストア&プレイ機能)を搭載。これにより、送信機がなくてもコンテンツの表示を受信機単体で行うことが可能となった(USB 2.0ポートを活用して、USBメモリ上のデータを表示するなど)ほか、従来どおり、送信機から映像データを受け取って表示する、といった使い方も可能となり、時間帯やセグメントを区切って受信機単体運用、送信機からのデータ運用などの使い分けも可能となった。
また、専用コンテンツ配信ソフトウェア「Media Transpoter」を使うことで、複数の受信機をそれぞれ別々のコンテンツプレーヤとして利用することも簡単に行うことができるほか、設定・管理ソフト「MVDS Manager」を用いることで、導入時の設定から運用管理までを一貫して行えるようになり、遠隔から各受信端末の状態監視なども容易に行えるようになる。
さらに、筐体は従来製品に比べ体積で約75%となる155mm×120mm×32mm、重量も同約40%となる約270gと小型・軽量化を実現。消費電力も最大でも10Wに抑えている。
なお、標準価格は送信機のX-5Tが6万9800円(税別)、受信機のX-5Rが5万9800円(税別)をそれぞれ予定している。