「Autodesk 360 for PLM」の説明を行ったAutodeskのアジア太平洋 製造業マーケティングマネージャ(PLM担当)であるJake Layes氏 |
Autodeskの日本法人であるオートデスクは1月19日、2011年12月に米国で開催した「Autodesk University」にて発表したクラウド対応PLMソリューション「Autodesk 360 for PLM」などの説明会を都内にて開催した。
「従来のPLMは購入金額も高く、導入も複雑、アップデートも面倒でなかなか使いこなせない。そこで我々は、より使いやすく、スケーラビリティがあり、直観的に使えるPLMの提供を目指してPLM分野に参入した」と、Autodeskのアジア太平洋 製造業マーケティングマネージャ(PLM担当)であるJake Layes氏はPLM分野に参入した意図を説明したほか、同社が長年クラウドビジネスを行ってきており、すでに25以上のクラウド関連の機能や製品を提供し、ユーザー数も4000万を超えていることを強調した。
「世界中の企業がクラウドへの投資を目指している。2012年はまさにクラウドの時代となる」(同氏)とのことで、そうした状況において同社のクラウドビジネスの核の1つとなるのが今回発表された「Autodesk 360 for PLM」と「Autodesk 360 for BIM」となる。
「PLMというと、PDM(Product Data Management)や設計分野で用いられるというイメージが強いが、顧客もPLM=PDMという構図から、業務プロセスやビジネスプロセスに焦点を当てる形へと理解が進んできており、PLMで企業全体をカバーすることが求められるようになっている」とし、そうした要求で重要になるのがプロセスの合理化であり、同社のソリューションはそれを具現化できるものとなったとする。
「どの企業もそれぞれのビジネスモデルがあり、それに適したソリューションを欲している。そうしたニーズに対応するために、プリインストール型のアプリケーションも用意しているし、UIもかなりカスタマイズ可能なものにしている」としており、その中でも「新製品の要件定義」「プログラムやプロセスの管理」「品質やコンプライアンス分野での標準規格への対応」「サプライヤ/パートナー管理」「メンテナンスにおけるナレッジベースなどへのアクセス」の5つが中心的なアプリとなるという。
なお同氏は、「我々は、企業規模にかかわらず、あらゆる顧客がこのPLMソリューションを活用できるようにしていきたいと考えている」としており、価格に関しては現時点で明確な額は提示できないとしながらも、Salesforce.comが提供するサービスと同等レベルにはしたいとした。提供スケジュールとしてはまず英語版が今後3カ月以内に出される予定で、その後、日本語版も提供していく予定とした。