Xilinxは1月18日(米国時間)、FPGAデザインツール「ISE Design Suite 13.4」を発表した。同ツールでは、28nmプロセス採用FPGA「7シリーズ」に対応する「MicroBlazeマイクロコントローラシステム(MCS)」や、新しいRXマージン解析およびデバッグ機能が一般ユーザーで利用可能になったほか、「Artix-7」および「Virtex-7 XT」を新たにサポートしている。
MicroBlaze MCSは、新しく追加されたIPコア「LogiCORE」で、同社製品ユーザーにマイクロコントローラをベースとしたターンキーソリューションを提供するもの。同コアには、MicroBlazeプロセッサや、プログラムおよびデータの格納用ローカルメモリに加え、GPIO、タイマ、割り込みコントローラおよびその他標準ペリフェラルなどの緊密に統合された要素も含まれる。
また、ISE13.4リリースで利用できるChipScope ProツールにはRXマージン解析ツールが提供されており、信号の品質を最適化しデザインのビットエラーレート(BER)を低下させることができる。2次元の統計的アイスキャンアルゴリズムを使用して、リアルタイムにまたはポストランプロセスの中で対話的にチャネルの品質を特性評価して最適化を行うことが可能。
「PlanAhead」ツールでは、パーシャルリコンフィギュレーションのサポートデバイスとしてArtix-7およびVirtex-7 XTが新たに追加された。これにより、ユーザーはより小さいデバイスを選択したり使用デバイス数を少なくしたりできるようになるため、消費電力のさらなる削減や、システムの拡張性の強化につながると同社では説明している。
なお、ISE Design Suite 13は現在すべてのエディションが利用可能で、価格はLogic Editionの2995ドルからとなっている。また、32ビット、64ビット両方のWindows 7 OSをサポートしているほか、すべての機能を30日間利用できる評価版が同社Webサイトから無料でダウンロード可能となっている。