Agilent Technologiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは1月18日、モジュール形式の直流(DC)電源「Agilent N6700シリーズ」用高出力電源モジュール7種を発表した。今回発表されたモジュールは高出力(最大500W)のマルチ出力電源モジュールで、エレクトロニクス機器の開発・製造部門に適した製品となっているという。

これらのモジュールは、0Vから50Vへの変更を2ms以下で実現するなど短時間で出力値を変更可能で、他のプログラマブル電源と比べて最大50倍高速となっている。また、mAから50Aまで対応した高機能、高速測定を実現している。オートレンジにより、定格出力電力の範囲で出力設定が行えるため、従来の電源では複数台で対応していた出力範囲に1台で対応できる。

さらに測定用のデジタイザを内蔵しているため、負荷変動時の電圧・電流測定が行えるので測定システムの簡素化が可能となっている。オプションの内蔵型極性反転リレーにより、コマンド1つで、ケーブルのつなぎ換えなしに電圧をプラスからマイナスに切り替えることができる。

なお、今回の新モジュールの追加により、N6700シリーズで使用可能な電源モジュールは全部で34種類となる。今回発表されたモジュール群と、既存の27モジュールとを合わせて、18Wから500Wまで、さまざまな出力範囲に対応する電源システムを構成することが可能となる。また、ベーシック、高性能、高精度、SMU(ソース・メジャメント・ユニット)の4種類の中から用途に応じて選択することが可能。研究開発部門、製造部門では、4種類のメインフレーム(テストシステム用3機種、研究開発用1機種)と、34種類のモジュールを組み合わせて、それぞれのニーズに適したDC電源システムを構築できる。1出力から4出力までの構成が可能で、価格は1出力あたり約13万円からとなっている。

モジュールDC電源「Agilent N6700シリーズ」用高出力電源モジュールの製品写真