STMicroelectronicsは、同社の放送およびコネクテッド・サービス・プラットフォームであるTV用SoC「Newmanファミリ」の最初の製品として「FLI7680(開発コードネーム:Newman Ultra)」を発表した。
次世代TVは放送/ブロードバンドをベースとした第1世代サービスを超す新たな付加価値サービスとGoogle TVなどのエコシステムをサポートする必要がある。同製品のアーキテクチャは、ARM Dual-Cortex-A9 SMPアプリケーション・プロセッサとARM Maliグラフィックス・プロセッサの組み合せに、専用のオーディオ/ビデオ・デコーダ、暗号プロセッサ、および柔軟性の高いコンポジション・エンジンを採用することで、高い応答性を備えたTVアプリケーションを実現する性能やビデオ・デコード機能を提供しており、これにより、スマートTVにおいて、複数のビデオ・ソースとアプリケーションを同一画面内にスムーズに統合することができるようになると同社では説明している。
同社の画質・音質改善技術「Faroudja技術」を搭載しており、大画面プロジェクション・シアタや3Dディスプレイ(4K×2K)などにおける高い画像および音声品質を実現することが可能。また、世界中で増加しているセキュリティ・プロバイダの各種方式をサポートする専用セキュリティ・プロセッサも内蔵しており、プレミアム・コンテンツと個人データに対する保護も可能としている。
さらにLinux TVなどのオープン・ソースAPI(Application Program Interface)をサポートしたソフトウェア開発キット(SDK)も用意されており、これにより開発期間の短縮、移植コストの低減および創造性の向上が可能になると同社では説明している。
なお、同製品はすでに早期アクセスのカスタマ向けに2012年第1四半期にサンプル出荷を開始しており、2012年第4四半期に量産を開始する予定としている。