STMicroelectronicsは1月17日、HD STB用デコーダIC「STi7108」が次世代セキュリティ機能「NDS VideoGuard Security Kernel」およびDVB-CSA3の認定を取得したことを発表した。これにより、次世代セキュリティならびにコンテンツ保護技術の認定を取得したSTB用デコーダICが入手可能となるという。
STi7108は、優れたビデオ性能を実現する同社の「Faroudja」技術、3Dグラフィックス・プロセッサ、高性能ゲーム/インターネット・コンテンツのサポート、およびデジタル・ビデオ・レコーダ(DVR)ストレージなどの周辺機器用の接続機能を組み合わせた高性能STB用IC。業界標準である最大1080p 50/60の高解像度フォーマット(H.264、MVC、MPEG-2、VC-1、WMV9インターネット・ビデオ、MPEG-4 Part 2など)のデコードの他、HDCPコピー保護をかけたフル解像度のHD 3DTVをHDMI 1.4への転送が可能となっている。
今回認定を取得したNDS Security Kernelは、NDSの次世代組み込みセキュリティ・ソリューションで、メディア・コンテンツと事業者のサービスを保護することが可能だ。Control Word ProtectionやDRM技術を提供する機能などのソリューションにより、新しいデジタル・メディア市場の創出に必要な高度な安全性を実現するとNDSでは説明している。
また、DVB-CSA3は、ETSI(欧州電気通信標準化機構)がライセンスを付与する放送用デスクランブラの最新規格で、数年後に出現することが予想されるデスクランブラに対する次世代攻撃からの保護を行うことが可能となる。
なお、NDS VideoGuard Security KernelおよびDVB-CSA3を搭載したSTi7108は現在、量産が開始されている。