FreeBSD - The Power To Serve |
FreeBSDリリースエンジニアリングチームは1月12日(米国時間)、FreeBSDの最新リリース版となる「FreeBSD 9.0-RELEASE」を公開した。AMD64版、i386版、ia64版、PowerPC版、PowerPC64版、SPARC64版が提供されている。
「FreeBSD 9.0-RELEASE」は安定版9系として初のリリース。安定版8系からさまざまな改善や新機能追加が行われており、主な注目点は次のとおり。
- ZFSv28に対応
- UFS Softupdatesジャーナル機能搭載
- NFSv4サポート追加
- 高可用ストレージフレームワークHAST同梱
- 高性能SSH (HPN-SSH)導入
- ユーザレベルDTraceの提供
- 新インストーラ「bsdinstall(8)」採用
- 新セキュリティ / サンドボックス機能「Capsicum」導入
- LLVMコンパイラインフラストラクチャおよびClang統合
- TCP輻輳(ふくそう)制御アルゴリズムの動的切り替え実現
- ATAサブシステムをCAMへ統合
- powerpc版にSony PlayStation 3対応を追加
デスクトップ / ワークステーションの構築やGUIインストーラが必要な場合は、FreeBSD 9.0-RELEASEに対応した「PC-BSD 9」を利用するとよい。NASストレージを構築する場合は、同様にFreeBSD 9.0-RELEASEに対応したFreeNASのリリースを、ルータ / ファイアウォールソリューションであればpfSenseのリリースを待つのもひとつの方法だろう。
FreeBSDプロジェクトは、FreeBSDベンダと協議を重ね企業ユースで必要とされる機能の開発に従来よりも力を入れており、その点を踏まえて各種機能が導入されている。FreeBSD 9.0-RELEASEは2年以上にわたる開発の成果物であり、さまざまな新機能や改善が取り込まれている。