米Eastman Kodakは1月10日(現地時間)、米Appleと台湾HTCを相手取り、自社が保有するデジタル画像関連の特許を侵害したとして提訴したことを明らかにした。Kodakは経営難から破産申請を行うと報道されているが、今回の動きは収益増のために特許をさらに活用する狙いと見ることができる。
Kodakは今回、米国際貿易委員会(ITC)と米ニューヨーク州西地区連邦地方裁判所で訴状を提出した。
AppleとHTCの2社に対し、ネットワーク設定ファイルを利用してのデジタルカメラからサービスプロバイダへの画像自動転送など、画像伝送技術が関連した4件の特許を侵害したと主張している。訴訟対象の製品は、Appleの「iPhone」「iPad」「iPod」、HTCの一部スマートフォンとタブレットだという。
これらに加え、HTCの一部スマートフォンについては、画像プレビューの手法に関する1件の特許を侵害していると主張している。この特許について、KodakはすでにAppleを提訴済みだ。
Kodakによると、これらの特許はすでに韓Samsung、韓LG、フィンランドNokia、米Motorolaなどのスマートフォンベンダーに対し使用許可が与えられているという。「われわれの技術を許可なしに利用することに対する公正な賠償を求める」と訴訟の目的を説明している。
フィルム大手のKodakは業績悪化を受け、以前から1,100件を超える自社特許の売却あるいはライセンス提供を模索している。