スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末の魅力の1つは豊富なアプリだが、調査会社の米Flurry Analyticsによると、アプリの利用がWebを上回る傾向が加速しているという。同社は、その牽引役はSNSの「Facebook」だと報告している。

同社は14万以上のアプリケーションから匿名で集計したセッションデータに米comScoreとAlexaのデータを組み合わせて、米国のモバイルユーザーのWeb利用時間とアプリ利用時間を調べた。

調査を始めた2010年6月の1日当たりのアプリの利用時間は43分で、Webの64分よりも20分少なかった。しかし2011年6月に逆転、1日当たりの利用時間はアプリが81分、Webが74分となった。同日発表した最新のデータ(2011年12月)ではその差はさらに開き、アプリは94分、Webは72分となった。なお、この2年の間でWebの利用が減少したのは初めてのこと。

Flurryによると、iOSとAndroid端末のアクティベーションは10億台に達しており、「Android Market」と「AppStore」からのアプリのダウンロードは合計400億回を超えているという。

アプリのカテゴリ別で利用時間が最も多いのはゲーム(49%)だが、Flurryではアプリ利用を牽引しているのはFacebookと分析している。Facebookを中心とした人気のWebアプリケーションをWebで利用するユーザーは減少傾向にあり、iOSやAndroid向けに提供するモバイルアプリでの利用が増えているという。

ゲーム以下は、SNSが30%、エンターテインメントが7%、ニュースが6%となっている。この比率は前回調査(2011年5月)とほとんど変わっておらず、ゲーム人気が続いていることを裏付ける結果となった。