今年もクリエイティブチャンネルでは、たくさんのクリエイティブなキャンペーンをお伝えしてきた。そこで本記事では1年の総括として、今年10万人以上が体験した、国内クリエイティブキャンペーン10選をお送りする。年初に展開されたキャンペーンからまだ記憶に新しいものまでを再体験することで、今年のクリエイティブシーンを振り返ってみてはいかがだろうか。

日本コカ・コーラ「スゴイ自販機」

「スゴイ自販機」は、Lenovo製タブレット端末「IdeaPad Tablet A1」が当たる抽選券、または全162種類のオリジナルデジタルフィギュアが必ず貰える"自販機型アプリ"。同社の会員制ポータルサイト「コカ・コーラ パーク」やmixi、Facebookにて展開され、今年1月から約半年間でユニーク利用者数50万人、累計利用回数5,000万回を突破した。

インテル「The Museum of Me」

Facebookとコネクトすることにより、Facebook上で頻繁にやり取りしている友人、アップしている写真、頻出する単語、Webサイト上で「Like(いいね!)」した情報など、Facebook上での行動を、美術館で展示されているかのようにビジュアライゼーションしてくれる。音楽は高木正勝氏、制作はProjector、Deltroなどが手掛けている。正式な体験人数は公表されていないが、キャンペーンサイトは80万を超える"Like"がついている。

ユニクロ「UNIQLOOKS」

ユーザー自身がユニクロの商品を着用した写真を投稿できたり、写真をストックしたりコメントを書いたりと、大手アパレルブランドが手がけるWebサイトとしては世界初の、ユーザー間コミュニケーションが可能なサイト。本Webサイト上で開催されるファッションコンテストは、1回で総Like数10万件以上を集め、同社のグローバルコミュニケーション戦略の一翼を担う存在となっている。

JR九州「祝! 九州縦断ウェーブ」

九州新幹線全線開業を記念した九州エリア限定のキャンペーン。新幹線沿線を人のウェーブでつなぐイベントを開催し、その様子を車両から撮影した映像を広告展開した。3月11日の震災の影響でテレビCMはわずか3日のオンエアだったが、その後Web上で話題となり、世界最大級の広告祭「カンヌライオンズ2011」ではアウトドア部門で金賞、メディア部門で銀賞、フィルム部門で銅賞を受賞した。CM総集編の映像はYouTubeで60万再生を超える。

サムスン電子「SPACE BALLOON PROJECT」

"この星の想いをつなぐ"をテーマに、スマートフォン「GALAXY S II」を特殊なバルーンに載せ、アメリカ・ネバダ州から上空3万mの成層圏へとフライトさせたプロジェクト。ユーザーがTwitter、Facebook、mixiなどに投稿したメッセージを3日間、宇宙空間を漂う同機に表示し続けた。メッセージが表示される様子は本プロジェクトの特設サイトにてUSTREAM中継され、38万人が視聴した。企画制作には、博報堂、バスキュール、太陽企画が携わった。

androp「Bright Siren」

andropの楽曲「Bright Siren」のミュージックビデオと特設サイト。ビデオではCGは一切使われておらず、実際に250台のカメラを並べ、そのストロボの光をプログラミングによって制御し、光のアニメーションを演出している。特設サイトでは、自分のメッセージを入れたオリジナルのミュージックビデオを作成可能。川村真司氏、清水幹太氏、長添雅嗣氏が制作に携わった。

岡村靖幸「Bu-Shaka Loop」

岡村靖幸氏のアルバム「ETIQUETTE」発売日に公開された、公式プレサイトで展開している映像。同氏おなじみのフレーズ「ぶーしゃからかぶーーー」を、印象的な音楽に合わせて歌ったり、書いたり、Twitterでツイートしたりと、ひたすら繰り返す。制作にはtha ltd.の中村勇吾氏が携わっている。YouTubeでの動画再生回数は20万回を超えた。

アディダス「adizero LAB.」

アディダスの軽量シューズ「adizero」が提唱する"all light all fast すべてを軽く すべてを速く"を証明するために開設された「adizero LAB.」内で公開されている映像「adizero vs MiniSkirt」。adizeroを履いた男性が全力疾走で駆け抜けると、女性のワンピースがめくれ上がって……。本映像の再生回数は100万回を超える。

androp「Bell」

さきほどの「Bright Siren」に引き続き、こちらもandrop。ただし、こちらはTwitterと連動した"ミュージックビデオゲーム"である。特設サイトで自分が入力したメッセージが動物の形に変形し、ミュージックビデオの世界を駆け抜けていく。キーボードのカーソルキーとスペースキーで動物の動きをコントロールし、登場する様々なキャラクターや障害物をよけていく。制作は、川村真司氏、清水幹太氏、AID-DCCが手掛ける。

トヨタ自動車 BIG SHARE!「ラクティスUFOキャッチャー」

六本木ヒルズに登場した世界最大のUFOキャッチャー「ラクティスUFOキャッチャー」。UFOキャッチャーに挑戦する家族、それを見守るほかの家族、成功したときに登場するカーニバルの一団などが映し出され、会場全体の一体感が伝わってくる映像となっている。YouTube動画再生回数は10万回を突破。なお、ラクティスUFOキャッチャーは、スマートフォンアプリゲームでも楽しめる。