STMicroelectronics(ST)は、3mm×5.5mm×1mmの小型パッケージに3軸加速度センサおよび3軸ジャイロセンサを集積した新しいマルチセンサモジュール「LSM330D」を発表した。同製品は、6 DoF(Degrees of Freedom)に対応した最新のiNEMOモジュールで、現在量産中のデバイスに比べ約20%小型化されており、スマートフォン、タブレットなど小型化が要求されているコンシューマ機器の先進的なモーション検知機能を実現すると共に、将来において洗練されたデザインの製品を可能にすると同社では説明している。
同製品は、省スペース化のメリットに加え、先進的な設計ならびに検知データのリアルタイム処理機能により、優れた使用感とよりリアルなモーション検知を実現することも可能。また、2個のセンサの基準軸の正確な調整と優れた熱的・機械的安定性を確保する一方、データ処理ソフトウェアiNEMO Engineが高度な予測およびフィルタ・アルゴリズムを使用し、測定値の歪みと不正確さを自動的に補正する。
加速度検出範囲は2~16Gで、ユーザーによる設定が可能。また、角速度検出範囲は、ピッチ・ロール・ヨーの各軸)において250~2,500dpsとなっている。バッテリ駆動の携帯型機器の低消費電力化に対応するため、パワーダウン/スリープ・モードを搭載すると共に、各センサに1個のFIFO(first-in first-out)メモリ・ブロックを内蔵しており、きめ細かな電源管理が可能だ。また、動作電源電圧は2.4~3.6Vとなっている。
さらに同社の最新世代の3軸加速度センサ「LIS3DH」および3軸ジャイロ・センサ「L3GD20」と完全なソフトウェア互換性を有し、各センサを単体で採用しているユーザーは、設計アップグレードを容易に行い、基板サイズの縮小、外付け部品点数の低減および全体的なアプリケーション・システムの簡略化が可能となっている。
なお、同製品はすでにサンプル出荷中で、単価は大量個購入時に約2.75ドルとなっている。