日本ヒューレット・パッカードは12月16日、米HPが今年8月に発表し、10月に買収を完了していた英Autonomyの技術を紹介する説明会を開催した。日本での企業統合はこれからだが、すでに技術開発は協力して進めているという。
オートノミー 代表取締役の熊代悟氏 |
Autonomyは、非構造化データの解析/検索技術を提供する企業。「実際の世界にあるリッチな情報をコンピュータに理解させること」を目指して技術開発に取り組んできたという。
主力製品は、パターンマッチング技術をベースにテキストや音声、画像、動画などを解析できるサーバ「IDOL(Intelligent Data Operating Layer)」。文章の意味を"理解"し、関連する用語を抽出することができるため、ソーシャルメディアなどの解析に有効なほか、隠語の本来の意味も見抜くことが可能で、セキュリティ用途に用いられることもあるという。
また、400超のコネクタを備えており、SAPのアプリケーションやExchangeサーバなどの情報を取り込むことも可能。業務アプリケーションのリプレースの際に、データ移行の代替手段としてIDOLを導入し、新旧のアプリをまたがって検索/参照できる環境を作るといった事例もある。
HPでは、同じく今年2月に買収を発表した米Verticaの技術と組み合わせ、構造化データと非構造化データの双方をリアルタイムに処理できる製品を開発していく意向。同製品は「IDOL 10」と呼ばれており、同社のx86サーバ「HP ProLiant」で稼動するようなものになるという。