Freescale Semiconductorは、同社のCortex-M4ベースMCUである「Kinetis K70」にLCDコントローラを内蔵した製品を発表した。同製品はPEG(Portable Embedded Graphics)を必要とする製品に向けたものとなっている。
今回ラインナップされたものは120/150MHz駆動のCortex-M4コアを内蔵し、さらに1MBのFlash Memoryと128KBのSRAMを内蔵する。この状態で、8bitカラーのQVGA解像度のLCDを外部部品無しで駆動することが可能である。もし、より複雑な表示が必要な場合、外部にフレームバッファ用のメモリを接続することで、最大24bit解像度のSVGA表示が可能となっている。この他にも、複数のタイマと16bitADC、Fault Control/Programmable Delay Blockなどを組み合わせたモータ制御専用回路を搭載しており、ステッパ、BLDC、PMACなどをセンサ/センサレスの両方で駆動できる。またUSB 2.0 OGTを搭載するほか、DRAM(DDR/DDR2/LPDDR)およびNAND Flashを32bit ECC付きで利用可能である。
すでに120MHz駆動で1MB Flash内蔵のKinetis K70は256 MAPBGAパッケージでのサンプル出荷を開始しており、1万個発注時の価格は1個あたり10.09ドルとなっている。その他の構成/パッケージ製品については、2012年の早い時期にサンプル出荷を開始し、量産は3月を予定している。
なお、開発環境については、Tower SystemのTWR-K70F120Mがすでにオーダー可能であり、TWR-K60F120MとTWR-LCD-RGBについては2012年第2四半期を予定している。