三菱電機は12月13日、この冬に向けて関西電力および九州電力が発表している節電要請(前年同月比10%および5%以上)への対応に向けたピーク使用電力の削減に向けた節電策への取り組みを発表した。

具体的には、関西電力管内にある契約電力500kW以上の大口契約拠点25カ所を対象に、発電能力として合計1500kW分の太陽光発電システムを新たに導入する。これにより既設分とあわせた発電能力は合計で5700kWになる計算だ。

また、高効率な空調機器やLED照明への更新、空調・照明・製造装置の運用改善などを図り、ピーク使用電力の合計を前年同月比で10%(約1万2000kW)以上削減することを目指すほか、小口契約拠点においても、こまめな節電を実施することで、ピーク使用電力を前年同月比10%以上の削減を目指した取り組みを行っていくという。

一方、九州電力管内では、大口契約拠点9カ所を対象に、クリーンルームの空調用大形冷凍機などの高効率な機器への更新、空調・照明・製造装置の運用改善などを行うことで、同5%(約2800kW)以上の削減を目指すとするほか、小口契約拠点でも、こまめな節電を行うことでピーク使用電力の同5%以上削減を目指すとしている。

さらに、同社では自社のデマンド(需用電力)監視システムを本社と、全国の大口契約拠点に導入することで電力使用量の見える化を進め、本社で逐次各拠点の電力使用状況を監視し、電力使用削減の目標の達成を目指すとしている。まず、関西・九州電力管内の34カ所の大口契約拠点に導入するほか、中部・中国・四国電力それぞれの管内の大口契約拠点(17カ所)についても、2012年3月までに同デマンド監視システムを順次導入していくとしている。

なお、関西電力の節電要請は年末年始(12月29日~1月4日)を除いた12月19日から3月23日までの平日9時から21時の間、九州電力の節電要請は同じく年末年始を除く12月19日から2月3日の平日8時~21時を対象としている。

三菱電機本社内に設置されたデマンド監視システムの様子