リクルートの実証・研究機関であるメディアテクノロジーラボは12月11日、複数のAPIを組み合わせて開発された新しいWebサービスを、企画やアイデア、技術面から審査するコンテスト「Mashup Awards 7」の最終審査を行い、審査結果を発表した。
Mashup Awardsは、Web開発者が開発したWebサービスを競い合うコンテストとして今回で7回目の開催。9月の応募開始から2ヵ月間で、海外も含め500作品の応募があった。
当日は、まず1次と2次審査を勝ち抜いて最終審査に残った5作品によるプレゼンテーションが行われた。その後、10名の審査員による投票で最優秀賞を決定。「Kinect」でプレイする◯×クイズゲームを、体を使ったジェスチャーで答えていくという直感的に遊べる新感覚のクイズアプリ「ミブリ・テブリ -QUIZ kinect-」が6票を獲得し、みごと最優秀賞に輝いた。
この日の会場にはリングが設営され、プレゼンターはリング内で、5分1ラウンドでプレゼンテーションを行う形式。5分が経過すると「ゴング」が鳴らされ、その時点でプレゼンテーションは終了となる。質疑応答などもなく、まさに1ラウンド勝負。
最終審査5作品は、最優秀を受賞したignote「ミブリ・テブリ -QUIZ kinect-」のほか、首都大学東京 渡邉英徳研究室+首都大学東京大学院学生有志「東日本大震災アーカイブ」、f4samurai「alarm everyone」、engraphチーム「engraph for Android (BETA)」、JST ERATO 五十嵐デザイン インタフェースプロジェクト smoon 研究開発チーム「smoon」。
「ミブリ・テブリ」は、画面上に出題されたクイズに、頭の上で両手で「○」、胸の前で腕を交差させて「×」のいずれかで回答するゲーム。ユーザーの○×のジェスチャーを、Kinectを使用して認識し、正解か不正解かを判定するようになっている。複数人でも可能で、プレゼンテーションでは「結婚式で、新郎新婦の2人に、2人の想い出クイズを出すといった使い方もできる」といったデモも行われた。
また、ネット対戦も可能。この日のデモでは地元福井県の開発メンバーとの対戦実演にもチャレンジしたが、惜しくもゴングが鳴ってしまい、時間切れに。
「ミブリ・テブリ」の中西氏は、「この作品は福井で生まれ、福井のみんなで作ったもの」と受賞の喜びを述べ、副賞の100万円は「(デモにも登場した)地元福井のみんなで、焼き鳥屋でお祝いする」と答えた。
Mashup Awards 7実行委員会委員長の羽野 仁彦氏は総評として、「どの作品も、マッシュアップしていると思えないくらい、アイデア・デザイン・テクノロジーがひとつの作品として融合していた」と述べ、最優秀賞となった「ミブリ・テブリ」については「ジェスチャーという新たなインターフェイスの可能性、そして見ていて楽しくて、自分も使ってみたいとか面白そうだと思えるような内容が、審査員の投票に結びついたのではないか」と語った。
また、惜しくも最優秀賞とはならなかった「東日本大震災アーカイブ」について「Mashup Awardsをこれまで開催してきた中で、Web上の情報をマージしマッシュアップして、アーカイブとしてユーザーに見せるという今回の作品は、現時点でのひとつの完成形に近いと考えており、メモリアルとして残していきたい」とも語った。
当日は最優秀賞の審査のほか、テーマ賞、メディアパートナー賞、協力企業賞などすべての賞についてリング上で表彰された。弊誌では「マイナビニュース賞」として、Facebookの実名制を活用し、ランチタイムの社外交流を促進するサービス「ソーシャルランチ」を選出。ソーシャルランチは、テーマ賞「Smart Mobile Payments賞」と「Local Info Innovation賞」も受賞する結果となった。
マイナビニュース賞の副賞として、マイナビが発行する年賀状書籍7冊(速効!パソコン年賀状 2012・速効!筆まめ年賀状 2012・デジカメ年賀状工房2012・おしゃれでかわいい年賀状 2012・しあわせを呼ぶ年賀状2012・まごころ贈る年賀状 2012・美しい和の年賀状 2012)のセットが贈呈された
Mashup Awards 7の審査結果は、公式サイトに掲載。