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Firefoxの開発者はメモリの使用量削減に取り組み続けている。すでにかなりの効果が上がっており、新しいバージョンが出るごとにメモリの使用量は減り続けている。そして最近、この活動で大きな進展があった。「ObjShrink」と呼ばれる取り組みで、システムコンパートメントのみならずそれぞれのコンテンツに対してもメモリ使用量の削減が実現されている。
具体的な内容は「MemShrink progress, week 25」において紹介されている。取り組みはBrian Hackett氏によるもので、JavaScriptオブジェクトのサイズを32ビットプラットフォームにおいて48バイトから16バイトへ減らすというもの。大幅な改善だ。JavaScriptオブジェクトに付随するデータ構造のメモリ使用量も減っており、ブラウザ全体でメモリ使用量の削減が期待できるという。
「ObjShrink」の効果だけを純粋に比較することはできないが、最新のFirefox 11ナイトリーとFirefox 10オーロラを比較すると、「ObjShrink」の効果が期待できると思われる項目でメモリ使用量が削減されていることを確認できる。
この例ではブラウザ全体で12%のメモリ使用量の削減、マイナビニュースを表示したタブで19%のメモリ使用量削減が実現されたことになる。
全体 | システム | マイナビタブ | |
---|---|---|---|
Firefox 10オーロラ | 55.07[MB] | 9.37[MB] | 5.44[MB] |
Firefox 11ナイトリー | 48.86[MB] | 7.22[MB] | 4.41[MB] |
gc-heap | shapes | |
---|---|---|
Firefox 10オーロラ | 5.58[MB] | 1.57[MB] |
Firefox 11ナイトリー | 3.55[MB] | 1.15[MB] |
Firefoxの開発者はメモリの利用状況をより詳細に把握できるようにする取り組みを進めており、全域に渡ってメモリ使用量の削減を進めている。その成果は確実にあがっており、バージョンアップするごとにメモリ使用量削減が実現されている。