セイコーエプソンは、ノイズ環境下でも高い音声認識率を実現し、家電製品などへ簡単に音声操作機能を搭載できる、音声認識・再生IC「S1V50300」を開発、サンプル出荷を11月末から開始したことを発表した。サンプル価格は1個2,200円(税別)で、量産出荷は2012年3月開始予定としている。

同製品は、独自のノイズ除去技術と音声認識技術を用いて、あらかじめ登録した用語を、ノイズ環境下でも98%以上の高認識率でかつ高速認識できるというもの。ICの制御は、ホストCPUからのシリアルインタフェースによるコマンド制御のみで行うため、カスタマ製品の既存システムに大きな変更は加えずに、ICを簡単に組み込むことが可能だという。

また、カスタマ製品へユーザーが操作しやすい音声操作機能を搭載するために、企画段階から組み込みまでを同社がサポートするとしており、これにより最適なシナリオパッケージが提供されることとなり、そのシナリオパッケージを、ICを使用する製品システムに組み込むだけで、要望通りの音声操作機能を簡単に搭載することができるようになるという。

なお、製品開発の容易化が可能となる評価ボードも別途用意されているほか、同社ソフトウェア「艶やかボイス作成ツール」を用いることで、、音声再生用のデータもPC上で簡単に作成することができるという。

セイコーエプソンの音声認識・再生IC「S1V50300」