ゼットエムピー(ZMP)は12月5日、リチウムイオン電池急速充電実験キット「e-nuvo BMS-QC」のリリースを発表、同日より受注を開始した。

e-nuvo BMS-QCは、リチウムイオン電池と2種類の充電器(急速タイプ、通常タイプ)と、インバータ、バッテリマネジメントシステム、モニタリングソフトウェアで構成される。

充電器の急速タイプと通常タイプの違いだが、前者は起動力を確認しつつ充電を行うため、後者よりも多くの電流を流すことが可能だ。また、充電の終止電圧を早く検出できるため、過充電を防ぐことができ、電池へのダメージを抑えられるようになっている。

なお、充電の仕組みを学べるテキストが附属しており、充電の仕組みの基礎から、応用としての急速充電方法も説明されているので、安心して取り扱うことが可能だ。学習テキストの内容は、リチウムイオン充電理論(鉛電池やニッケル水素電池についても解説)、急速充電方式の原理、充電シミュレーション、パック電池の充電システムなどとなっている。

e-nuvo BMS-QCの価格は89万2500円(税込)。また、すでにリチウムイオン電池を所有している場合は、急速充電器と学習テキストで構成された急速充電実験キット「e-nuvo QC」が発売中で、こちらは42万円(税込)だ。

スペック

バッテリ:リチウムイオンバッテリ
総電圧:25.9V(3.7V、16Ah×7セル)
充電器(急速タイプ):充電電流25A、充電時間約40分
充電器(通常タイプ):充電電流10A、充電時間約2時間
インバータ出力電圧:100V
通信:CAN(USBボード)

画像1。リチウムイオン電池実験キット(左)と急速充電器(右)

画像2。急速充電のイメージ。通常の充電(上段)と急速充電(下段)