UbuntuのCouchDB採用中止、CouchBD開発者が背景説明

CanonicalはUbuntu Oneで提供する同期サービスを実現するためのソフトウェアとして「Apache CouchDB」を採用してきたが、いくつかの問題を解決できなくなったとして、CouchDBをベースとしたサービスの提供を中止することを発表した。今後は同社で開発を進めている「U1DB」と呼ばれるソフトウェアをベースに同様のサービスを提供する旨が発表されている。

この件に関してApache CouchDBの開発者が懸念を払拭するとともに、どういった状況があってこのような決断に至ったのかをメーリングリストで説明した。CanonicalがCouchDBの採用を中止した理由は、当初作成したパッチを新しいバージョンのCouchDBへマージすることが困難になってきたためだと説明がある。

Canonicalは2009年の段階で、Ubuntu Oneプロジェクトにおける同期機能にApache CouchBDの採用を決定。当時の状況としては同社の検討していた同期サービスにCouchDBを採用するのは妥当な判断だったという。CouchDBをUbuntu Oneに適したものに変更するパッチが作成されたが、CouchDBの開発が進むにつれて、このパッチを新しいCouchDBへ適用することが徐々に困難になっていったという。これが今回、CanonicalがCouchDBの採用を中止した背景だと説明がある。