Integrated Device Technology(IDT)は12月1日(米国時間)、ピエゾ圧電の微小電気機械システム(pMEMS)共振器を組み込んだ商業用発振器を開発し、デモンストレーションしたと発表した。同製品は、pMEMS共振器の固有振動数が高い長所を利用し、任意のアプリケーションにおいて従来の水晶ベースの発振器を置き換えられるように最適化したものである。
pMEMS共振器は、圧電素子の強い電気機械的カップリングと、単結晶シリコンの安定性と低ダンピングを組み合わせることで、高性能と高信頼性を備えた、受動素子の周波数源を形成する。同デバイスは、衝撃や振動に対する高い信頼性や耐性を要求するクラウド・コンピューティング設計、複数の出力を要求する民生用アプリケーション、低い位相ジッタが必要な通信/ネットワーク設備に適している。
また、小さなハーメチックシール(気密封止)のウェハ・レベル・パッケージ(WLP)に収めた共振器であり、より大きな水晶振動子の置き換えに最適な製品となっている。同社では、同製品を30億ドルの水晶置き換え市場に向けた製品であり、同社のCMOS発振器「CrystalFree」製品群を補うものと位置付けている。
なお、すでに特定ユーザー向けのデモンストレーションおよびサンプル出荷を開始している。