内田洋行は、教職員向けの学校業務支援システムや教科書などのデジタルコンテンツを提供する「ウチダ教育クラウドサービス」を2012年1月より提供すると発表した。価格は、月額40,000円から(1自治体10校/5年導入した場合)。

契約は年度途中からの開始やテスト導入を考え月単位の契約が可能だが、ほとんどが年単位の契約になるという。価格は生徒数に関係なく、学校単位での課金になる。

「ウチダ教育クラウドサービス」は、これまで同社が小学校から大学までの教育機関に対して提供していた、教育支援システムや教職員の学校業務支援システムなどをクラウド化したもの。特徴としては、学校内にとどまらず、震災時の避難先になる点を考慮し、防災情報を共有できるように自治体のクラウドサービスと連携したり、学校行事案内や緊急連絡網を通した保護者との連携、図書情報などの図書館との連携も考慮されている点。

「ウチダ教育クラウドサービス」

主なサービスメニューとして、授業支援サービス、校務支援サービス、サービス&サポート、地方行政向け業務管理システムがある。

授業支援サービスは、教育用デジタルコンテンツ配信サービス「Edumall」と英語学習用e-Learning教材配信サービス「ATR CALL BRIX」があり、800以上のデジタルコンテンツを個別に月額単位で利用できる。デジタル化で提供できる教科書は全体の約6割だという。

デジタルコンテンツをプロジェクタでスクリーンに表示した場合

生徒はワークシートをダウンロードしPC上で自由に書き込める

校務支援サービスでは、教職員用ポータル・グループウェア「デジタル職員室」、 校務支援システム「デジタル校務」、学校ホームページ作成支援システム「Open School CMS」を、サービス & サポートでは、学校向け運用支援「学校ヘルプデスクサービス」、学校・自治体向けIT資産管理サービス「ASSETBASE(アセットベース)PCスキャン」、地方行政向け業務管理システムでは、文書管理等の業務管理システム「e-ActiveStaffシリーズ」を提供する。

「デジタル校務」のメニュー

デジタル校務の週間予定表

デジタル校務の出欠管理

また、今後は内田洋行グループ、または内田洋行と提携するコンテンツ、サービスベンダーにより提供される各種サービスを、内田洋行が運営する「ウチダ教育クラウドモール」を通じて、教育委員会、小中学校、地域住民に提供するという。

そのほか、昨年12月に内田洋行大阪支店でオープンした「フューチャークラスルーム」を、内田洋行新川本社ビル(東京都中央区)にも設置し、12月1日よりオープンするという。ここでは、1人1台の情報端末や電子黒板、クラウドサービスを活用した授業を実施できる教室環境を構築するとともに、学校関係者や企業・研究機関とご一緒に新しい授業スタイルの研究開発・実証実験を行える場所を提供していくという。

新川本社ビルの「フューチャークラスルーム」