レーザーテックは11月29日、貫通電極形成プロセスのエッチング深さ、およびビアの底面形状を測定する検査装置「WASAVI シリーズ TSV300S」を発表した。

TSV300Sは、同社の位相差/透過率測定装置「MPMシリーズ」に用いられているシヤリング干渉計と、独自開発のIR光学系を組み合わせた測定系により構成されている。

可視光によるパターン面側からの測定は、高いアスペクトレシオを持つビアの場合、ビア底面からの反射光強度が微弱で、かつビアの中心付近にしか光が到達しないため、ビア底面全体にわたる深さ測定が困難となっている。TSV300SはIR光学系と干渉計を搭載することにより高精度なエッチング深さ測定と、従来装置では難しかったエッチングViaの底面形状、開口径の計測を実現した。

また、光学測定のため、非破壊の検査が可能となっている。他の計測手法で必要な複雑な操作が不要で、深さ、エッチングの開口径(上面、底面)、エッチング底面の形状計測の全自動検査を実現した。

これらの利点により、TSV300Sは貫通電極プロセスの開発段階から量産まで安定した検査を実現する。また、パワーデバイスのトレンチの計測、MEMS技術や金属微細加工などの深いビア構造の解析にも対応する。

装置サイズは1280mm×2420mm×2100mmで、対応基板サイズは300mmウェハとなっている。ロードからアンロードまで全自動で対応する他 、マニュアルローディングタイプもラインアップしている。

貫通電極検査装置「WASAVIシリーズ TSV300S」の製品写真