Microsoftは現行のJavaScript (ECMAScript)には国や地域の違いに配慮したグローバルなWebアプリケーションやリッチアプリケーションを開発するための基本的なオブジェクトやライブラリが不足しているとして、不足分を補う参照実装の提供を開始した。対象となるオブジェクトはMath、Number、String、Globalizationなど。
数値演算を実施するWebアプリケーションにとって、ほかの主要プログラミング言語がすでに基本機能として提供しているいくつかの関数が足りないと説明し、そうした機能を追加すべきだと指摘されている。また、数値や文字列に関する基本的な操作も不足しているとして機能追加を提案している。
Math | String | Number |
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cosh, sinh, tanh, acosh, asinh, atanh, log2, log10, log1p, expm1, sign, trunc | startsWith, endsWith, contains, repeat, toArray, reverse | isFinite, isNaN, isInteger, toInteger |
Number Format | Data Format | Collotor |
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format(number) | format(date) | compare(x,y) |
Globalizationは日付や通貨などの表記をロケールに合わせて切り替える機能。現在のJavaScriptは基本機能としてはこうした機能を提供していないため、別途ライブラリで実現するか、いったんサーバで何らかの処理を実施してからクライアントに送信する必要がある。GlobalizationがJavaScriptの基本機能として採用された場合、カレンダー表記の切り替え(グレゴリオ暦、和暦、ヒジュラ暦、ユダヤ暦などの切り替え)や地域に合わせた日付表示、または通貨表示などの切り替えをクライアントサイトで実施できるようになる。