J.D.パワー アジア・パシフィックは11月24日、2011年の日本携帯電話サービス顧客満足度調査の結果を発表した。同調査は、全国の10地域(北海道/東北/北陸/関東/東海/関西/中国/四国/九州/沖縄)で携帯電話の個人利用者を対象に携帯電話サービスの満足度を明らかにするもの。
13回目の本年より調査手法がインターネット調査に変更され、サンプル規模も3万1,200サンプルへと拡大した。
顧客満足度の測定にあたっては6ファクターを設定し、それぞれに関連する詳細項目に対する評価を基に総合満足度スコア(1,000ポイント満点)の算出を行っている。各ファクターの総合満足度への影響力は、「通信品質・エリア」(28%)、「提供サービス」(25%)、「各種費用」(18%)、「電話機」(14%)、「アフターサービス対応」(11%)、「電話機購入経験」(4%)の順。
2011年日本携帯電話サービス顧客満足度調査 総合満足度を構成するファクター(1,000ポイント満点) 資料:J.D. パワー アジア・パシフィック |
結果、総合満足度は昨年に引き続きNTTドコモ(592ポイント)が第1位で、満足度を構成する6つのファクターのうち、「通信品質・エリア」、「提供サービス」、「アフターサービス対応」、「電話機購入経験」の4ファクターで他社を上回る評価を得ており、「通信品質・エリア」と「アフターサービス対応」の満足度で他社を大きく上回っている。
第2位はau(581ポイント)で「各種費用」において、また、第3位はSoftBank(535ポイント)で「電話機」において、最も高い評価となっている。
2011年日本携帯電話サービス顧客満足度調査 顧客満足度ランキング(1,000ポイント満点) 資料:J.D. パワー アジア・パシフィック |
今回の調査結果から、電話機購入時における店員からの電話機に関する有益なアドバイスや提案の有無により、顧客のキャリアに対する満足度やロイヤルティに大きな差があることが確認できた。
電話機購入時に、店員から自分の好みや使い方にあった電話機を選ぶために受けたアドバイスが「役に立った」時のキャリアに対する総合満足度は業界平均を44ポイント上回り、アドバイスを受けなかった場合に比べて約90ポイント上回っている。ロイヤルティ(今後1年以内のキャリア継続意向)についても、店員からのアドバイスが「役に立った」場合、キャリアをまったく変更したくないと回答した人の割合は業界平均を約10ポイント上回り、それ以外の場合に比べ20ポイント程度の開きが見られた。
スマートフォンではアドバイスの重要性がさらに増す傾向にあり、電話機購入時に十分なアドバイスを受けた場合とそうでなかった場合には、電話機の「機能」評価に大きな違いが見られたという。