米Silicon Laboratories(Silicon Labs)は、車載用チューナIC「Si476x」ファミリを発表した。同ファミリは、同社の車載グレード・ラジオ・チューナ製品ラインナップの最新製品で、価格重視のエントリーモデルおよび中位モデルのラジオ設計をターゲットとしたSi474xおよびSi475xチューナ・ファミリを補完する製品となり、プレミアムグレード、性能重視の車載ラジオおよびヘッドユニットの要求に対応している。

同ファミリは、同社の特許であるデジタル低IFテクノロジーを採用し、従来品では外付けだったほとんどの部品を集積した1チップCMOS ICソリューションである。優れたRFダイナミック・レンジとマルチパス・フェージングに対する耐性を実現し、分離度、感度、IMD3ブレイクイン、感度減衰、微弱信号処理、ダイナミック・チャネル帯域幅制御、先進のデュアルチューナFM位相ダイバーシティ受信といった重要な性能の水準が向上している。

また、拡張可能なマルチチューナ設計をサポートするモジュラ・アーキテクチャにより高い柔軟性を有し、AM/FM、小規模FM、長波(LW)、短波(SW)、NOAA天気ラジオ、FM RDSデコード、AMFM HDラジオ受信といった世界すべてのラジオ放送帯域をサポートしている。HDラジオ技術を開発したiBiquity Digital Corporationの認証も取得しており、今後の成長が期待されるHDラジオ市場に向けた強力なソリューションとなる。

なお、同ファミリは現在6×6mmの40ピンQFNで提供され、サンプルおよび量産数量を供給可能となっている。車載グレードの価格は、1万個出荷時の単価が11.62ドルから。車載機器メーカー向けの評価ボード「Si4763LNA-A-EVB」および「Si4767PD-A-EVB」も供給中で、価格は450ドルとなっている。

Silicon Labsの車載用チューナIC「Si476x」ファミリの活用イメージ