ポリコムジャパンとブイキューブは11月15日、相互接続技術の開発と販売チャネルの拡充を目的とした戦略的提携に合意したと発表した。専用ハードウェアを使用した企業向けビデオ会議システムと、PCを利用するWeb会議サービスで国内シェアNo.1同士の企業が手を組むことになる。
発表会に登壇したブイキューブ代表取締役社長 兼 CEOの間下直晃氏は、提携の背景について、「これまでは、両社の技術を連携させたほうが便利かつ安くあがるシーンでも、それぞれの技術だけで提案しなければならなかったというのが正直なところ」と説明。今後はそうした問題が解消され、ユーザーや販売代理店が迷うシーンがなくなることを強調した。
今回の提携を受け、両社は今後、ブイキューブのWeb会議サービス「V-CUBEミーティング」とポリコムのビデオ会議システムを連携させる環境を段階的に整備していく。具体的には、まず、11月下旬に顧客提案用のデモ環境を用意。その後、フェーズ1と呼ばれる最初のステップで映像の接続を行い、フェーズ2と呼ばれる次のステップで資料やPCデスクトップの共有を実現する予定。
両社は今回の提携により、ユーザーに対するビデオ会議/Web会議の利便性を高め、今後の拡大が見込まれている同市場を推進していく、と意気込みを語った。
米Polycom プレジデント 兼 CEOのアンドリュー M.ミラー氏 |
また、ポリコムジャパンは、両社の発表に先立って米Polycom プレジデント 兼 CEOのアンドリュー M.ミラー氏の来日に伴う事業戦略説明会も実施。同社のHDビデオコラボレーション技術をオフィスや会議室の外でも利用できるようにする新ソリューション「Polycom RealPresence Platform」を紹介し、同社が"ビデオ会議技術を提供するサプライヤー"から、ソリューションベンダーに変わったことを宣言。パートナー各社と協力しながら、ユニファイド・コミュニケーションの分野で世界シェア1位を目指すことなどを明かした。
なお、Polycom RealPresence Platformに関しては、すでに「Polycom RealPresence Mobile」というブランドの下、Appleの「iPad 2」およびMotorola製Android端末「Motorola XOOM」からポリコムのビデオ会議システムに接続するためのアプリケーションがApp StoreおよびAndroid Marketにて無料で配布されている。