ポリコムジャパン 代表執行役社長 長谷川恵氏

ポリコムジャパンは11月15日、東京品川において、プライベートイベント「Polycom Vision 2011」を開催。最新のビデオコミュニケーション製品の紹介を行ったほか、ポリコムの製品戦略と将来における方向性を発表し、オープンスタンダードとパートナーエコシステムの重要性を強調した

冒頭、11月1日付で就任したポリコムジャパン 代表執行役社長 長谷川恵氏は、「ビデオ会議で培ったノウハウをフルに活用しながら、金融、医療、教育、流通、製造などの新しい分野に進出していきたい」と挨拶。

次に登壇した米Polycom プレジデント兼最高経営責任者のアンドリュー M.ミラー氏は長谷川氏を受けて、医療では遠隔医療、教育では大学で遠隔教育、金融ではインフラを強化しコラボレーションをするために、製造では自動車メーカーや航空メーカーがモバイルアプリケーションを使いサプライチェーンを改善し、製造拠点でおいて欠陥率を下げていると紹介した。

米Polycom プレジデント兼最高経営責任者のアンドリュー M.ミラー氏

ビデオ会議以外での用途

そしてミラー氏は、ビジュアルコミュニケーション社会を牽引する要素として、スマートフォンやタブレットなどの「モバイルデバイスの浸透」、3G、4G、LTEなどの「ネットワークの整備」、「クラウドでの提供」、Google、FaceBookなどの「ソーシャルとのつながり」、ビデオでのコミュニケーションを要求する若い世代である「ビデオ世代」の5つを挙げ、今後はこれらに対する投資が必要だとした。

ビジュアルコミュニケーション社会を牽引する5つの要素

ミラー氏は、同社の差別化ポイントとして、ネイティブな形でオープンスタンダード、相互運用性にコミットしていることを挙げ、同社が中心になり今年の6月に設立したコンソーシアム参加してしているOVCCは(Open Visual Communications Consortium)はそのために設立したとした。

OVCCは、特定システムだけのコミュニケーション網とは異なる、国際標準に準拠した複数のベンダーとネットワークを繋ぐビジュアルコミュニケーション網を構築することを目指している。

OVCCの価値

Polycom Asia Pacific Pte Ltd テクニカル コンサルティング グループ ディレクターニック ホーキンズ氏

続いて、Polycom Asia Pacific Pte Ltd テクニカル コンサルティング グループ ディレクターニック ホーキンズ氏が、「ポリコムの製品戦略と将来における方向性」と題して講演し、いつでも、どこでも、どのデバイスでもコミュニケーションができる「UC(Unified Communications) Everywhere」を目指すのがポリコムのビジョンだと紹介。

ポリコムのビジョン「UC Everywhere」

そして、「これらはポリコム単独では実行できないので、積極的にパートナーエコシステムを構築しようとしている。これによって、みなさんの選択肢を増やし、相互運用性を保証することができ、最大のROI、最上のユーザーエクスぺエリエンスを確保できる」と述べ、パートナーエコシステムの重要性を強調。そして、オープンスタンダードとパートナーエコシステムによって、既存投資の保護、柔軟性、多くの選択肢、効率性、相互運用性を提供できるとした。