KDDIウェブコミュニケーションズは11月15日、同社のクラウドサービスを担う新ブランド「CloudCore」を発表した。中小企業を対象に、安価で簡単に利用できるサービスとして提供していくという。

新ブランド「CloudCore」

KDDIウェブコミュニケーションズ 代表取締役社長の山瀬明宏氏

発表会に登壇したKDDIウェブコミュニケーションズ 代表取締役社長の山瀬明宏氏は、Amazon Web Servicesに代表される現在のクラウドサービスについて、「大企業にとっては素晴らしいサービス。しかし、中小企業にとっては割高で、難しく、とても手を出せるものではない」とコメント。特に"難しい"という点に関しては、Amazon Web Servicesを引き合いに出し、「CPUやメモリなどのコンピューティングリソースをAPIで扱えるようになったことで"Agility(俊敏性)"は大きく向上したが、管理者にはプログラミングスキルも求められ、開発者にはインフラ知識も必要とされるようになった」と説明し、開発者/管理者に高度なスキルが要求されている現状を振り返った。

こうした背景を説明したうえで、同氏は新ブランド「CloudCore」を発表。「超楽(ラク)」というコンセプトの下、スキルが高くない開発者でも利用できる各種サービスを展開していくという。

その第一弾として「CloudCore VPS」を同日にリリース。「勉強しなくても使えるクラウド」を目指して管理ツールなどの充実を図るという。また、KVMベースの自社開発仮想化環境を利用したことで、CPU1コア、メモリ2GB、ディスク容量100GBの環境で月額945円という低価格を実現。VMイメージの自動バックアップ/リカバリ機能やリモートコンソールなども提供している。OSは現在のところCentOSのみの対応だが、今後は他のLinuxディストリビューションやFreeBSD、Solarisなども提供していく予定。

CloudCore VPSのロードマップ

また、第二弾として「CloudCore Hybrid」を12月15日より提供することも発表。こちらは、KDDIウェブコミュニケーションズのエンジニアによるサポート付きのサービスで、エンジニアがユーザーの要件を聞いて、最適なクラウド環境を提案するかたちになるという。