Oracle Solaris Operating System - Increase Business Efficiency, Lower Costs

Oracleは11月9日(米国時間)、Solarisの最新版となる「Solaris 11 11/11」を公開した。Solaris 11は7年間に渡る開発の成果物。4,000を超える新機能が追加され、Solaris 10に次ぐ次世代のフラグシップオペレーティングシステムとなる。SPARCおよびx86アーキテクチャに対応。Solaris 11における注目の新機能は次のとおり。

  • 最新ストレージシステムZFSv33搭載(ファイルシステムバージョン5、ストレージプールバージョン33)。ZFS暗号化、重複排除機能、仮想化対応、フラッシュストレージ対応。
  • 完全仮想化実現(Solaris Zone、ネットワークスタック仮想化、Oracle VMサーバとの高い親和性)。
  • OracleソリューションやOracleプロダクトとの高い親和性、業界トップクラスの性能の実現。
  • 新しいパッケージマネージメントシステムIPS(Image Packaging System)の導入。
  • ZFSスナップショット機能を活用したTime Sliderの導入。
  • システム管理者の管理業務をサポートするVisualPanelの導入。

Solaris 11の最大の魅力はより進んだ仮想化機能とZFSの提供する最新のストレージ機能にある。Solaris Zoneに加えてネットワークも完全仮想化が実現されている。ZFSのクローン機能や重複除去機能は仮想化されたシステムのクローニングなどにおいて高いストレージ効率が期待できる。

Solaris 11 11/11 x86 (64bit)版。ストレージプールバージョン33、ファイルシステムバージョン5のZFSが動作している。

Solaris Zone作成中の様子。

作業用にゾーンを10個確保。簡単に仮想化されたゾーンを作成できるSolaris最大の利点のひとつ。

compressionプロパティはいくつかのデータセットに対してはデフォルトで有効化され効果が発揮されている。

live版をインストールすると手軽にGUI環境をセットアップできる。

新しいパッケージ管理システムが導入されたあたりはGUI環境としては扱いやすさが大きく向上した点といえる。

デフォルトで提供されているGUI環境やそこで動作するアプリケーションは、最新のLinux/FreeBSDディストリビューションと比較すると古い感が否めないが、最新のデスクトップ環境を提供するというよりも、より安定した管理環境を提供するという意味合いが強く、無碍に最新版を採用しようとはしていない。

Solaris 11 11/11は「Oracle Solaris 11 Downloads」からダウンロード可能。SPARC版とx86版が利用できる。すぐ試したい場合にはx86 live版が、Solaris ZoneやZFSに特化した作業を体験したいならtext版が便利。Solaris 10はクローズドのもとで公開されていが、7年の月日をかけてSolaris 11はCDDLライセンスのもとで開発されるオープンプロダクトへ変貌を遂げている。