ソニーは11月10日、近距離無線通信規格「NFC(Near Field Communication)」において、モバイルFeliCaに加え、近接型非接触通信規格「ISO/IEC14443 Type A/Type B」にも対応した、モバイル向け無線通信LSI「CXD2235AGG」を発表した。

NFCは13.56MHz帯の周波数を用いて近距離無線通信を行う規格で、日本やアジアではFeliCa、欧米ではType A/Type Bの非接触IC技術がそれぞれ主に用いられているが、グローバル化が進む中、それらすべてに対応することがユーザの利便性向上の点から求められていた。

同製品はそれら3つの非接触IC技術に対応するもので、これによりグローバルでNFC対応端末によるモバイル決済などが可能となる。また、リーダ/ライター機能も搭載しており、NFC Tagを埋め込んだポスターなどからの情報取得や機器間通信、BluetoothやWi-Fiなどの認証機能としての使用が可能となる。

また、自動判別機能により、モバイルFeliCa同様、決済前の操作が不要なユーザインタフェースと、FeliCaで要求される高速応答処理を両立させている。

さらに、SIMカードとの接続インタフェースも搭載しているため、連動させた形での利用などが容易になっている。

なお、同製品は11月中のサンプル出荷開始を予定しており、サンプル価格は600円としている。

ソニーが開発したNFC無線通信LSI 「CXD2235AGG」