Texas Instruments(TI)は、広帯域送信システムの低コスト化を実現する2チャネル内蔵、500MSPSのD/Aコンバータ(DAC)として、分解能12ビット品「DAC3162」および、分解能10ビット品「DAC3152」を発表した。

2製品ともに、ワイヤレス基地局、SDR(ソフトウェア無線)、ポイント・ツー・ポイントのマイクロウェーブ、Eバンド(2~3GHz帯)無線およびポータブルの試験機器をはじめとした広帯域送信システム向けに開発されたもので、既存の同種製品と比較して、消費電力を最高35%低減することが可能となっている。

500MSPS動作時の消費電力は、DAC3162が135mW/チャネル(出力電流20mA)、DAC3152が67mW/チャネル(出力電流2mA)で、 SPIが不要な、簡素なインタフェースを採用しているほか、7mm角のQFNパッケージでの供給により、同種の500MSPS DACソリューションと比較して基板実装面積を50%縮小することが可能だという。

なお、2製品ともにすでにサンプル供給中で、量産出荷は2011年11月中を予定している。1,000個受注時の単価(参考価格)は、DAC3162が12.60ドルから、DAC3152は9.15ドルからとなっている。

パッケージサイズ、消費電力いずれも削減が可能な12ビットDAC「DAC3162」