Texas Instruments(TI)は、タッチ・スクリーン、高解像度のディスプレイや3D描画のためのGPU、複数の高速で柔軟なインタフェースを統合したARM Cortex-A8マイクロプロセッサ(MPU)「Sitara AM335x」を発表した。

同製品は、単価(参考価格)が5ドルからに設定されており、最小7mWの消費電力により長時間の電池駆動と少ない発熱を実現でき、ポケットサイズのポータブル機器や冷却ファンなしの各種アプリケーションに対応することが可能だ。

また、直感的な3D GUIやタッチスクリーン・コントローラ、各種ペリフェラル群を1チップに集積したことから、常時電源が入るシステムにおいて、PCB(プリント基板)の実装面積の縮小、設計の簡素化のほか、BOMシステム・コストを最高で約40ドル低減させることができるようになるという。

プロセッサの動作周波数は最大720MHzで、GPUにはARMのNEONを搭載。すでに同製品を用いて開発を行えるBeagleBoneが89ドル(参考価格)でBeagleBoard.orgより提供されているほか、全機能内蔵のEVM「TMDXEVM3558」は、995ドル(参考価格)で2011年12月より供給される予定となっている。なお、同社のLinux開発支援ツールEZ SDK および、Android 2.2のサポートは同社Webサイトから、2011年12月より無償でダウンロードすることが可能となるほか、Windows Embedded Compact7のサポートは2012年第1四半期、QNX、MentorおよびWind RiverなどのRTOSや、各種μITRONの供給は2011年第4四半期から準備される予定としている。